
朝ドラカムカムエヴリバディ第35話では、安子とロバートのテキスト作りがスタートし、物語に新たな展開が加わります。「ロバートさん」と呼びかける安子の初々しいやりとりをきっかけに二人の距離感が変化し、おはぎに隠された「橘家のおまじない」を通じて心の絆が深まる様子が丁寧に描かれました。勇と雪衣が過去を語り合う感動的な場面では、互いの心情に寄り添う温かさが印象的です。また、算太のユニークなチャップリン風プレゼントや、勇が野球試合で見せた輝く活躍が物語に軽快さと希望をもたらします。そして、雪衣の励ましを受けた勇が安子に結婚を申し込む朝の衝撃的な展開が視聴者の心を掴む回となっています。
- 安子とロバートの英語テキスト作りの進展や絆の深まり
- 勇と雪衣が過去を語り合い心情を通わせる場面の感動
- 算太のチャップリン風プレゼントによるユーモアと癒し
- 勇の野球試合での活躍や安子への結婚申し込みという展開
朝ドラカムカムエヴリバディ第35話の見どころ

安子とロバートのテキスト作りがスタート
第35話では、安子がロバートと共に英語のテキスト作りに取り組む様子が丁寧に描かれました。安子にとって英語の学びは、稔との思い出を繋ぐ大切なものでしたが、ロバートとの作業を通じて、それが新たな形で彼女の人生に深く根付いていきます。
安子は、ロバートのアイディアや視点から多くを学びます。例えば、「おはぎ」を題材にしたテキスト制作では、言葉の持つニュアンスや文化的背景について話し合い、言語が単なるコミュニケーションの手段を超え、人と人を繋ぐ橋になることを実感します。この経験は、安子に自信を与えると同時に、ロバートという協力者を得たことで、彼女の心に新たな希望の光を灯しました。
「ロバートさん」から始まる距離感の変化
ロバートは、「Mrs.Kijima」「Mr.Rosewood」という形式的な呼び方は日本らしい奥ゆかしさを感じさせるが、距離を感じさせるとも指摘します。彼は、安子に「ロバート」ともっと親しみを込めて呼んでほしいとお願いしました。
安子は勇気を出して「ロバート」と呼ぼうとしますが、つい「ロバートさん」と口にしてしまいます。このシーンは、安子の奥ゆかしい性格と、文化の違いに戸惑う初々しさが際立つ一幕です。ロバートはその様子を微笑ましく受け止め、安子を安心させるような雰囲気を作り出しました。
このやり取りをきっかけに、二人の関係は少しずつ親密さを増していきます。ロバートの自然体な言葉や態度は、安子の緊張を和らげるだけでなく、彼女の英語への興味と挑戦心を引き出しました。言葉の壁を越えて、互いの考えや価値観を理解し合う関係が芽生え始めています。
勇と雪衣、過去を語り合う場面が感動的
第35話では、勇と雪衣が互いの心情を打ち明け合う印象的な場面が描かれました。勇は雪衣に、安子の実家で過ごした子供時代の思い出を語ります。安子を「あんこ」とからかいながらも、実は彼女に惹かれていたという秘めた感情を振り返ります。この告白に対して、雪衣は「小さい頃からずっと安子さんが好きだったんですね」と静かに答え、彼の純粋な気持ちを受け止めます。
さらに、勇は「もう諦めている」と語りますが、雪衣は「安子さんもるいちゃんも、勇さんを頼りにしています」と励ましの言葉をかけます。この場面は、互いに葛藤や未練を抱えながらも、相手を思いやる優しさが伝わる心温まるシーンでした。雪衣の気持ちを理解した勇が素直に謝罪する姿や、雪衣の前向きな言葉が、彼らの絆をさらに深めるきっかけとなりました。
算太のユニークなチャップリン風プレゼント
物語の軽やかなアクセントとなったのが、算太によるチャップリン風の演出です。算太は雪衣を元気づけるために、チャップリンになりきった仕草で登場し、手作りの花束をプレゼントします。彼の滑稽で心のこもった演出は、雪衣に笑顔を取り戻させるだけでなく、視聴者にも一瞬のほっこりとした癒しを与えました。
算太のユーモアと雪衣への気遣いは、戦後の困難な時代の中で、ささやかな希望と笑顔の力を象徴するものです。雪衣がその花束を嬉しそうに受け取る姿から、彼女の心が少しずつ解きほぐされていく様子が伝わり、二人の関係にも新たな進展を感じさせる瞬間となりました。
おはぎに隠された「橘家のおまじない」とは
第35話の中で象徴的なエピソードとなったのが、安子がロバートに教えた「橘家のおまじない」です。安子はおはぎを持参し、ロバートと一緒に休憩中にそれを味わいます。ロバートは「他のおはぎも食べたけど、安子さんのおはぎが一番美味しい」と感動し、その秘密を尋ねました。
安子が語ったのは、おはぎを作る際に唱える「おいしゅうなれ」という言葉。これは橘家に代々伝わるおまじないであり、単なる技術ではなく、気持ちを込める大切さを象徴しています。このエピソードを通じて、安子が持つ家族の味や伝統、そしてそれを守り続ける誇りが垣間見えました。
ロバートがこのおまじないを英語で伝えると、安子は新鮮な感動を覚え、自分たちの文化が新たな形で広がる喜びを感じます。この小さなやり取りが、彼女とロバートの絆をさらに強める一幕となりました。
安子とロバート、心が通じ合う瞬間

おはぎを通じて深まる二人の絆
第35話で、安子とロバートが心を通わせるきっかけとなったのは、橘家の伝統である「おはぎ」でした。英語のテキスト作りに励む二人ですが、作業の合間に安子が持参したおはぎを一緒に味わうシーンが印象的です。ロバートは、他のおはぎも食べた経験があるものの、安子の作るおはぎが格別だと絶賛します。その理由を尋ねられた安子は、家族に代々伝わる「あんこのおまじない」を打ち明けました。
この「おいしゅうなれ」という一言に込められた思いは、ただの調理手順ではなく、安子が家族やお客様への感謝と愛情を表すものでした。ロバートはその話に感銘を受け、安子が大切にしてきた伝統と心を深く理解します。おはぎというささやかなものであっても、それが二人の心の距離を縮める特別な架け橋となったのです。
英語で伝える「おまじない」の特別な響き
安子が伝えた「おいしゅうなれ」というおまじないを、ロバートは英語で表現し、安子に話してみせます。その瞬間、安子にとっては慣れ親しんだ日本語のおまじないが、新たな響きを伴って再生される感覚を味わいます。「May it be delicious」という言葉は、ロバートの英語の響きとともに、安子の心に新たな感動をもたらしました。
ロバートの言葉は、単に直訳ではなく、彼が安子の文化や思いを尊重しながら、それを新しい形で表現しようとする優しさが込められていました。安子はその英語の響きに心を動かされ、言語を超えた繋がりを感じるとともに、ロバートとの絆がさらに深まっていくのを実感します。
勇、野球試合で見せた輝く活躍
第35話で、勇が進駐軍との野球試合に挑むシーンは、彼の成長と情熱を象徴する重要な瞬間でした。勇は野球に全てを懸けてきた若者らしい熱意で試合に臨み、見事な活躍を見せます。チームの勝利に大きく貢献する彼の姿は、観客だけでなく、彼自身にも大きな自信を与えました。この試合での成功は、彼が抱えてきた内面的な葛藤を少しずつ乗り越えるきっかけとなり、物語に新たな展開をもたらします。
試合後、勇の喜びと達成感に溢れる姿が印象的でした。しかし、この勝利が彼の心に秘めていた感情を引き出し、さらなる行動への動機付けとなったことが後に描かれます。
雪衣の励ましと勇の秘めた想い
試合の前後で描かれる雪衣と勇の交流も、第35話の見逃せない見どころです。勇は、自分が雪衣にきつい態度を取ったことを謝罪し、心の内を打ち明けます。子どもの頃から安子に惹かれていたこと、しかしその想いを諦めざるを得なかったことを語る勇。雪衣はその告白に対し、勇を励ます言葉を送りました。
「安子さんもるいちゃんも、勇さんを頼りにしています」と語る雪衣の言葉には、彼女自身が抱える複雑な感情を押し隠しながらも、勇の幸せを願う優しさが滲んでいました。勇の心に静かに寄り添いながら支える雪衣の存在は、彼にとって大きな支えとなっていることが感じられました。
勇の結婚申し込み、朝の衝撃的な展開
第35話のクライマックスは、勇が安子に結婚を申し込む衝撃的なシーンでした。進駐軍との野球試合で得た自信と、これまでの自身の想いを整理した勇は、ついに行動に移します。翌朝、安子が日課である「あんこのおまじない」を英語で唱えている最中に、勇は真剣な表情で現れ、結婚を申し込むのです。
この突然の展開に、安子も視聴者も驚かされたことでしょう。勇の告白には、彼がこれまで抱えてきた苦悩や覚悟が込められており、その真剣さが言葉の端々から伝わりました。この場面では、勇の成長と決意、そして安子への深い愛情が強調され、物語を大きく動かす重要な転機となりました。
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